Kankyo Records

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Facta & K-LONEが主宰するUK重要レーベル〈Wisdom Teeth〉より、H.TakahashiとKohei Oyamadaによる新ユニットH TO OのアルバムがLPで登場。ジャパニーズ・アンビエントとクラブカルチャーをシームレスに接続した、2024年屈指の注目作です。

Kankyō Recordsオーナーとしての顔も持つH.Takahashi。その彼が所属する、音楽ユニットAtorisの一員であるKohei Oyamada。
この2人のユニットのデビュー作に当たる本アルバムは、H.Takahashiの元来の作風をOyamadaが大きく拡張した記念碑的な一枚になっています。

スティーブ・ライヒをはじめ、ミニマルミュージックのパルス的な反復が生み出す静かな高揚感や、選び抜かれた少ない音数で豊かな広がりを生み出す手法は、ここ日本のアンビエント界にもさまざまな影響を与えてきました。
H.Takahashiの過去作に通底する美意識もまた、このミニマルミュージックのあり方に通ずるものが少なからずあると感じます。Oyamadaがアレンジで参画したH.Takahashiのソロ作『Paleozoic』(2022)は、その特徴が特に色濃く表れたものでした。

そうした側面を、クラブミュージック的な思想のもとで最大化・過激化したものがこの『Cycle』ではないでしょうか。
より速いテンポで、よりパーカッシブ。ドラムレスでありながらテクノ〜レイブミュージック的なアッパーな曲想を持つ本作は、80sジャパニーズ・アンビエント的なサウンドとクラブカルチャーを史上最もスムーズに結びつけている──と言っても過言ではないでしょう。

その内容をまさに具現化したような、咲き乱れる花々が美しいアートワークを含め、ぜひ手元に置いておきたい逸品です。[TOMC]






  • Cycle [Vinyl]
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